【Autodesk】2020年January Fusion360アップデート後のEAGLEとの連携方法
大変久しぶりの更新になります.早速本題に入ります.1月末にあったFusion360のアップデートでEAGLEとの連携がちょっと変わっていて,苦労したのでメモ程度に残しておきます.
1.導入
※最新のEAGLE 9.6.0にてFusion360との連携をすると落ちるバグがあるので9.5.2にダウングレードしましょう.
まず,今回のアップデートでFusion360にはPCB作成モードが追加されました.
これは,EAGLEの機能をほぼそのままFusion360に移行させたものです.つまり,Fusion360でPCB設計が完結できるようになりました.それは便利でいいと思ったんですよ.でも,実際使ってみたら重い!重い!重い!さらに操作感もなんか違う.Ctl + Zが使えない(なんで?).ライブラリ管理もよく分からない.そして,Fusion360からEAGLEへデータを送れない.
ということで,Fusion360で設計するのは諦めて,従来通りEAGLEで設計することにしたのですが,Fusion360で設計中の物をEAGLE移したらlayerがめちゃくちゃになっていました.逆はできるのに,Fusion360→EAGLEは簡単にはできませんでした.Fusion360で設計中のデザインをEAGLEに移す方法は暇があったら書きます.
そして,今までは,Fusion360で描いたスケッチを外形としてEAGLEに取り込んでいたのですがそれができなくなってしまいました.スケッチを選択して,PCBを作成すると以下のように別のデザインができてしまい,このデザインはEAGLEからpullできませんでした.
それで,色々やってたら従来通りのようにEAGLEとの連携ができました.
2.方法
簡単に説明すると,Fusion360で作ったファイルにアクセスするのではなく,EAGLEからFusion360にアクセスして直接ファイルを作ればできます.
まず,EAGLEで適当にSchematicを書きます.
なんとなく,STM32F303K8T6の回路を書きました.そうしたら,Boardを作成します.
でFusion360を選択します.
次のメニューで"Create new Fusion360 design"を選択します.これでFusion360に新しくデザインを追加します.私の場合,いつも上の方を選択していました.
それで作りたいディレクトリを選択しましょう.そうするとpushして,Fusion360に新しいデザインができます.開くと以下のようになってます.
ここから,外形を変更していきます.
まず,下のバーにある作業履歴のPCBのやつを一個前にスライドします.この状態でスケッチを作成してください.これはPCBプロファイルを指定する前に,スケッチがないと選択できないからです..画像では,すでにスケッチがありますが,実際はスケッチはないので,画像のようになるようにPCBプロファイルの前にスケッチを挿入しましょう.
このスケッチに外形を書きます.
そして,バーを元に戻し,作業履歴から,PCBを選択して"編集"を選びます.
そうすると,いつもの厚さとかが選択できるウィンドウが出てくるのでパラメータを設定しましょう.平面を選択するときは,PCBを非表示にしておくとやりやすいです.
これでFusion360での作業は終了です.この状態を保存して,EAGLEに移ります.
EAGLEでは先ほどFusion360にデザインを作った時と同じようにサイドにあるFusion360をクリックして,"Pull from Fusion..."を選択します.
はい.できました.これでFusion360で作ったスケッチを外形としてEAGLEに取り込めました.今後は,pullするのもpushするのもワンクリックでできるようになります.
3.まとめ
今回はFusion360とEAGLEの連携をする方法について解説しました.なんかとても面倒ですね.ただ,Fusion360はまだEAGLEとして使うには安定してないのでこの方法で設計しようと思います.もっといい方法があったら教えてください.